UVインキポンプProduct Name
新型高耐久UVインキ供給システム
オフセット印刷機・枚葉機用紫外線硬化型インキ(UVインキ)の自動供給用に、インキポンプユニット及びインキ分配制御弁をフルモデルチェンジし、平成29年初旬より供給システムとして発売致します。
UV印刷は瞬時乾燥による生産性向上・省エネ・CO2削減・ノンVOCなどメリットが多く、油性インキによる従来型印刷からの転換が進んでいます。この変化に応えるべく、当社は商用印刷・新聞印刷向けインキ供給設備のトップメーカとして培った技術を基にUVインキ専用供給装置をいち早く開発し、販売して参りました。
ラジカル重合を用いるUVインキは速乾のメリットが多い一方、経年使用に伴い圧送機器内部で硬化を起こす、油性インキとは成分・構成が異なり流動性が非常に低いなど、ハンドリングの難しさがあります。
この度の新製品は、日進月歩・多種多用なUVインキの大容量供給に幅広く適応すべく、UVインキ接液摺動を行うポンプ・制御弁の主要部品に独自の硬化抑止技術を適用し、部品固着や硬化生成物による異常摩耗を抑えて高耐久化しました。これにより長期のインキ安定供給を実現して印刷現場の生産性維持に貢献します。
[新製品の特長]
・ポンプ、制御弁とも軸封部のグランドパッキン構造を廃し、高粘度インキの高圧圧送に耐える新開発のシール機構[特許出願中]としています。部品寿命(一般的な運転条件下で3年~5年程度)までは軸封部でのインキ硬化による動作部品の固着やインキ漏出がありません。
・UVインキ用ポンプでは不可能とされてきた最大吐出圧=3MPaを実現しました。UVインキ圧送不具合の回避のために、ポンプへの負荷を軽くする目的でこれまで制限されてきた供給配管長さを大きく延ばせるようになるため、インキ供給設備・パイピングのレイアウト自由度を広げます。またこのことは、既存印刷工場におけるUV印刷への転換の一助ともなります。
・200kgドラム缶用新型ポンプの最大吐出量は毎分900ccです。新型分配制御弁と組み合わることで、1台のポンプから最大毎分200cc×4胴へのインキ同時補給を安定的に行うことができます。
また、20kgペール缶用新型ポンプでは最大毎分200cc×2胴の同時補給が可能です。
・UVインキ圧送を容易にするためのインキ缶・ポンプ・パイピングの予熱・保温設備は一切不要です。待機静止時はエネルギ消費がなく、吐出スタート時に最大圧力を発揮するエアポンプの長所を活かして、高粘度のUVインキを省エネルギーで効率よく送ることができます。
・油性インキとは異なり流動性が低いUVインキは印刷機ツボ内で表面が平滑化しにくいため、レベル検出・保持が難しいことがあります。当社独自の間欠運転型エア駆動アジテータとUVインキ専用レベル検出技術を組み合わせれば、ツボ内のインキのレベル保持と混練を効率的・安定的に行うことができます。
インキ面の検出エラーや「ツボ逃げ」の防止に有効で、オペレータは本来の印刷業務に集中することができます。
<設備構成の例>
◇ 200kgドラム缶用高耐久UVインキポンプユニット 『 FineSide200』
◇ インキ供給配管[パイピング]
◇ 新型レベルセンサ+新型分配制御弁
◇ 外付けアジテータ[エア駆動式;オプション]
製品説明
◇ 200kgドラム缶または20kgペイル缶入りのUVインキ用大容量エアポンプユニットです。UVインキの硬化やゲル化を防ぎながら、安定したインキ供給を実現します。(※特許取得済み)
◇ 高粘度のUVインキを常温で圧送することができます。インキ缶をポンプユニットにセットし、運転を開始すれば、すぐに必要量のインキ供給が可能です。予熱や低粘度化のための供給準備プロセスは必要ありません。
◇ 200kgドラム缶用ポンプは、20kg缶や90kg缶用ポンプに比べて缶の交換頻度が低いため、印刷業務の負担を軽減します。しかも、ドラム缶交換時に缶底に残るインキが少ないため、UVインキを無駄なく使い切ることができます。